通常30分の作業が15分で終わる!?バイクのタイヤをつるんと剥くコツ大公開!ビード落とし<取外し編>

“ビードブレーカーを使わない、タイヤのビートを落とす方法”

バイクショップで依頼する一番の作業は「タイヤ交換」でしょう。原付きバイクであれば、ガソリンスタンドで頼むかもしれません。

バイクショップやガソリンスタンドで交換作業を頼んだ場合、安いタイヤを選んで「5~7千円」、ミシュランタイヤなどいいタイヤを選ぶと「1万円」近くかかることもあります。料金の中には工賃が「3~5千円」ほど入っています。

Yahoo!やAmazonなどのネットショップでは、安いタイヤから高級タイヤまで幅広い品が用意されています。

費用を安く抑えられる、タイヤのグレードを上げることができると、ご自身でのタイヤ交換に挑戦される人もいるでしょう。

しかしタイヤ交換はコツを知らなければ「時間と体力を使う」大変な作業です。

著者自身がはじめてタイヤ交換に挑戦した時には、タイヤの取り外し・取り付け作業で合計3日(4h)がかかりました。

今回は難易度が高いタイヤ交換(取外し)作業を、たったの15分で終えることが可能になる「とっておきのコツ」を紹介します。

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準備するもの

  • タイヤレバー2本(デイトナ ロングタイヤレバー)
  • タイヤ保護(ワックス)スプレー
  • リムプロテクター

最低限必要な道具は上の2点です。ホイールを傷つけないために「リムプロテクター」や地面に敷く段ボールや木材などの「保護材」も用意しておくとよいでしょう。

<とっておきのコツ その1>使用する工具・スプレー

  • タイヤ保護スプレーを使うこと
  • タイヤレバーは先端部の返しが浅いものを使うこと

通常のタイヤ交換では「ビードワックス」を使いますが、30分かかる作業を15分に短縮させるため「タイヤ保護(ワックス)スプレー」を使います。

これまでビードワックスやカーシャンプー、CRC(浸透系スプレー)、シリコンスプレーなど色々試してみましたが、「タイヤ保護(ワックス)スプレー」が一番です。

ホームセンターやカーショップであればどこにでも置いているので、簡単に手に入れることができるでしょう。

タイヤレバーは先端部の返しが浅い「デイトナ ロングタイヤレバー」をお勧めします”

通常のタイヤレバーではタイヤとホイールの隙間に先端を差し込むことが難しいのですが、デイトナ ロングタイヤレバーを使うと楽に作業することができます。

タイヤのビード落とし

タイヤのビード落としの作業は、タイヤの古さによって難易度が変わります。

やわらかいタイヤ(前回交換から5年未満)の場合は楽に作業が行うことができ、20年近く交換していない固いタイヤや錆で固まったタイヤでは大変苦労する作業となります。

ビードを落とす方法には「タイヤレバー」「ビードブレーカー」を用いる2つの方法があります。

タイヤレバーはスタンダードな道具です。先端の返しが浅いロングレバーを使い、タイヤ保護スプレーを併用することで楽に落とすことができます。

ビードブレーカーでは、タイヤの状態に関係なく楽にビードを落とすことができる利点があります。しかし使用頻度が少ない割に、道具自体がかさばり保管場所が必要であるという欠点があります。

タイヤレバーを使ったビード落とし作業手順

今回はタイヤレバーでビードを落とす方法を紹介します。

1.タイヤバルブのキャップを外して、空気を抜きます。

バルブの中心にある突起を押してやると空気が抜けます。チリやゴミがバルブ内に入ると空気が抜ける原因となります。異物が入らないように注意しましょう。

<とっておきのコツ その2>ビード落とし

2.タイヤとホイールの間にたっぷりとタイヤ保護スプレーを吹きかけます。

作業前にタイヤ保護スプレーを吹きかけることで、ビードを落とす作業が楽になります。

3.タイヤレバーをタイヤとホイールの溝に滑り込ませてビードを落としていきます。レバーの返しは上向きです。※写真は逆になっています。

隙間に差し込んだレバーを

テコの原理で返します。

写真ではレバーの返しが下向きになっていますが、上向きの方が簡単に作業することができます。やりやすい方で行ってください。

この作業をタイヤ全周まんべんなく行っていきます。前回の交換から5年未満の柔らかいタイヤでは3周する内にはビードが落ちます。

※3周してもビートが落ちない場合は次の作業を試してください。

<とっておきのコツ その3>ビード落とし

4.レバー2本を使い、タイヤの3分の1の範囲を同時または交互にテコの原理で返していきます。

頑固なタイヤであっても、写真のタイヤ保護スプレーが吹き掛けられた箇所の範囲を3~5往復するうちにはビートが落ちてしまいます。

※写真は頑固なタイヤに保護スプレーの液体が貯まるほど吹き付けた時のものです。

”ポイントはたっぷりとタイヤ保護スプレーを吹きかけてやることです”

ビード落とし作業は、本来であれば大変苦労しますが、保護スプレーを吹き付けることによって楽に作業することができるでしょう。

<最終手段>ビード落とし

どうやってもビードが落ちない時には、木材・木片とジャッキ・車の重さを利用してビードを落とすのが最も手間が少ないでしょう。

10年以上タイヤ交換を行っていないGSX400のタイヤはビードが落ちませんでした。結局写真のように車の重さを利用してタイヤのビードを落としました。

タイヤ取外し(前面)

いよいよタイヤの取り外し作業に入ります。

<とっておきのコツ その4>タイヤ取り外し

1.タイヤ保護スプレーを吹きかけます。泡が落ち着いたら、余分な液をふき取ります。

タイヤ保護スプレーを吹きかけてやることによりタイヤの取り外し作業が驚くほど簡単になります。

タイヤを返す手順を紹介します。

2.タイヤとホイールの隙間にタイヤレバーを差し込みます。

しっかりと差し込みレバーをタイヤのビードに引っかけたら

レバーを返していきます。

ホイールにつくまでレバーを返すと、ビードが持ち上がります。

ここまで返すと手を放しても大丈夫です。

このような要領で作業を行っていきます。

3.2本のタイヤレバーを差し込み、2本同時にレバーを返してビードを起こします。

レバーの間隔をあけすぎると起こしづらくなるので、ほどほど(30~40度くらい)にしておきましょう。

長い方のタイヤレバーを引き抜きます。

4.抜いたレバーを「ビードがホイールに乗り上げている部分」との境目に差し込みレバーを返します。

レバーを返すとビードが起きてきます。

5.再びタイヤレバーを引き抜き、起きたビードの境にレバーを差し込み、返します。

片面すべて外れました。ここでのポイントは、デイトナ ロングタイヤレバーをメインで使っていくことです。力が入りやすく楽に作業することができるでしょう。

タイヤ取外し(裏面)

もう片面のタイヤ取り外し作業を行います。

1.タイヤ保護スプレーを吹きかけます。泡が落ち着いたら余分な液をウエスでふき取ります。

2.ホイール側からタイヤとの隙間に、タイヤレバーを差し込みます。

3.ホイールのリムをレバーの返しでつかんだら

レバーを垂直に立てて

タイヤを押しつぶすように倒していきます。

4.そのまま体重をかけて力を加えていくと

むにゅっ!という感じでホイールが出てきて

外れます。

ホイールが外れ地面に落ちた際に、傷つかないように段ボールなどを敷いておくとよいでしょう。

あとがき

いかがでしたか?タイヤの取り外し作業って思っていたよりも簡単に見えませんでしたか?

その通り、コツさえ押させていればバイクタイヤの取り外し作業は簡単なのです。

コツとは「タイヤ保護スプレーを十分に吹きかけて作業すること」使い勝手のよい道具を使うこと」の2点です。あとは今回紹介した作業手順で取り外していけば、困ることはないでしょう。

タイヤ保護スプレーを使わず一般的な「ビードワックス」を使った場合は、今回のように簡単に作業は進みません。逆を言うとタイヤ保護スプレーさえ吹いておけば、タイヤが勝手に滑って楽に作業を進めることができるのです。

ぜひ一度、近所のホームセンターで購入できるタイヤ保護スプレーを使った楽ちん作業を体験されてみては如何でしょうか?

使い勝手のよいお勧めのタイヤレバーは「デイトナ タイヤレバー(ロング)」です。これから購入される方は候補に入れてみてください。

次回は「タイヤ取り付け編」をお送りします。お楽しみに!

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コメント

  1. ガタピシ より:

    こんにちは、マジェスティsg03 の前後タイヤ交換を致しました。(110/90-12・130/70-12)
    先にこのサイトを閲覧していましたが、買い置きのビードワックスがもったいないので使いましたが、固着してビードは落ちないし手首は痛いしで^_^
    車に積んであった安売りのタイヤワックスをタイヤレバーでホイルとタイヤの間に隙間をつくりスプレーして体力の回復まち。
    手首が痛いので両膝でタイヤを押さえ、レバーを差し込みました。
    えっ?体勢がくずれた瞬間にスポッとビード落ち^_^
    おいらの両膝はタイヤチェンジャーかい?
    2本目は素直にタイヤスプレーに感謝いたしながら、このタイヤ前世はウナギかい?くらいヌルっといきました。
    前戯の大切さをお教えいただき有難うございます^_^
    試しにビード上げの際、ビードワックスとホームセンターで以前購入した798円の圧力計付きのフットポンプではスカスカで使い物になりませんでした。
    タイヤワックスと同じポンプで2,3回踏むとシュッ、シュッと音がします。
    少しづつメーター上昇してるし、それに伴ってタイヤの両端がホイルのビード部に動いているのが目視できます。
    ポンピング中に、ホイルの左側「ポン!」続いて右側「パン!」
    感動&感謝です^_^
    今は、ピカール兄弟(ピカールとコンパウンド)で曇ったスクリーンを磨いています。

    • テツ より:

      ガタピシさんへ
      コメント下さりありがとうございます。
      マジェスティのタイヤ交換も上手く作業できたようで何よりです。
      「ビードワックス」と「タイヤワックス」でのビード上げのレビューも記載下さり感謝します。2つの差が大きいと感じるのが、私だけではないと知ることができて安心しました。(*^_^*)
      また時間がある時に訪問頂ければ幸いです。

  2. ならなら より:

    こんにちは。
    原チャリのタイヤを以前自分で交換したときに少し手こずったので、サイトを参考に250ccのタイヤ(17インチ)交換にチャレンジしてみました。結論から言うと、自分の場合は良かった部分と、困った部分がありました。良かった部分は新しいタイヤを入れるときは本当にすんなり、5分どころか1分とかのレベルでスルッと入れることができました。困った部分は、最初に外す方で、まんべんなくかけて作業したら、タイヤとホイールの摩擦が落ちるのは良いのですが、同時に工具(レバー)とタイヤの間の摩擦も落ちるので工具が滑ってなかなかタイヤの淵を広げることができず、外すのに難儀しました。私の場合は、タイヤをハメる際にまんべんなく使い、外すときには必要な部分に適時使う方が良かったようでした。
    いずれにせよ参考になりました。ありがとうございました。